2014年7月7日月曜日

修士課程2年の阿部さんが西田賞を受賞

大学院医学工学総合教育部出身(コンピュータ・メディア工学専攻2013年度修了)の阿部敬由さんが,本学在学中に発表した以下の論文に対し,画像電子学会より西田賞を受賞しました.この賞は,隔年で,過去2年間に画像電子学会誌に掲載された論文のうち,最も優れたCG関連論文の筆頭著者に与えられるものです(今回は2名選出されています).

大局的特徴量GISTを用いた作品例に基づく絵画調画像生成
(画像電子学会誌,Vol.41,No.4,pp.340-351,2012-7)
 阿部 敬由 (医学工学総合教育部 コンピュータ・メディア工学専攻 修士課程2年 (発表当時))
 豊浦 正広 (医学工学総合研究部 助教)
 茅 暁陽 (医学工学総合研究部 教授)

この論文では,写真に対して指定した画家のスタイルを転写する手法を提案しています.手法実現のために,人間が画像の大まかな構図を知覚するのに利用しているとされるGIST特徴量を利用しています.同研究ではこれまでに芸術科学フォーラムでも優秀ポスター賞を受賞しており,修士課程在学中にさらにこの内容を発展させて発表したものが評価されました.

阿部さんは「在学中の研究成果がこのように認められ,大変光栄に存じます.ご指導いただいた茅先生,豊浦先生に感謝します」とコメントしています.


2014年7月4日金曜日

博士課程2年の古屋さんと大渕教授が、画像電子学会 最優秀論文賞を受賞

大学院医学工学総合教育部博士課程2年(情報機能システム工学専攻)の古屋 貴彦さんと大渕 竜太郎教授が、以下の論文に対し、画像電子学会より「最優秀論文賞」を受賞しました。この賞は、隔年で、過去2年間(今回は2012年度、2013年度)に画像電子学会誌に掲載された論文のうち、特に優秀な2編の論文の著者に与えられるものです。受賞式は2014629日(日)に画像電子学会 第42回年次大会の場で行われました。

 「見かけ特徴の組み合わせと距離尺度の学習を用いた3次元形状類似検索」
  (画像電子学会誌、第42巻、第4号、20138月)
  古屋 貴彦(医学工学総合教育部 情報機能システム工学専攻 博士課程2年)
  大渕 竜太郎(大学院医学工学総合研究部 工学学域 機電情報システム工学系 教授)

この論文は、3次元モデルをその形の類似性で比較して検索する手法について述べたものです。3次元モデルは、自動車など工業製品の設計、医学における診断や治療計画、ゲーム、等の幅広い分野で用いられています。近年、3Dプリンタの普及などもあって、3次元モデルの数は爆発的に増えています。そこで、これら大量の3次元モデルを、その形で類似比較して検索する技術が求められるようになりました。この論文で提案する手法は、3次元モデルを多視点からレンダリングした画像群を用いて3次元モデルの形を比較するもので、高い検索精度を実現します。その結果、同手法は、3次元モデル検索の国際コンテストSHRECにおいて、複数年度に渡り、複数部門で、1位を含む上位入賞を果たしました。

筆頭著者の古屋さんは、「大変名誉ある賞を頂き、光栄です。指導教員の大渕教授をはじめ、研究に対して助言を下さった方々に感謝致します。今後も手法の改善を重ね、実用的な3次元モデル検索の実現を目指して行きます。」とコメントしています。