2015年6月18日木曜日

福田さん・岩沼教授・山本助教の研究グループが人工知能学会研究会優秀賞を受賞

本学大学院修士課程コンピュータ・メディア工学専攻の福田翔士さん(平成26年度修了,現在,ヒューマンズ・ネット(株)所属),本学大学院総合研究部の岩沼宏治教授および
山本泰生助教の下記の論文が,2014年度の人工知能学会研究会優秀賞を受賞しました

  「トランザクションストリーム上のオンライン型頻出飽和集合マイニング
   福田 翔士, 岩沼 宏治, 山本 泰生
   人工知能学会第97回人工知能基本問題研究会資料SIG-FPAI-B404-01, 2015年3月22日

この賞は,人工知能学会研究会において発表された過去1年の間の研究から,特に優秀なものを選定し与えられるものです.選考基準は独創性,学術・技術上の寄与と波及効果,表現のわかり易さが考慮され,特に独創性が重視されています.上記の論文は,2014年度に人工知能基本問題研究会で発表された47件の中から2件選出されたものの一つです.

上記の研究の内容は,岩沼・山本研究グループがこれまで取り組んできたデータストリームマイニング問題に対するオンライン型近似アルゴリズムの研究を更に発展させたものです.昨今ではビッグデータ処理に関連して,長大なストリームデータの効果的な処理技術を開発することが重要になってきています.本研究はストリームデータから,ストリームが続く限り,頻出なデータの組合せ集合を高速に実時間で抽出することを継続する新しいアルゴリズムを提案しています.従来のものと比較して多くの良好な性質を持っており,理論的な解析結果を示すと共に,実証実験により優秀な性能を確認しています.その実用性や,今後の更なる発展性が期待されて,今回の研究会優秀賞の受賞に至ったものです.





2015年6月16日火曜日

博士課程の古屋さんらが、国際学会CBMI 2015で最優秀論文賞を受賞

2015年6月10日~6月12日にかけてチェコのプラハで開催された国際学会,13th International Workshop on Content-Based Multimedia Indexing (CBMI) 2015において,山梨大学大学院博士課程在学中の古屋貴彦さん,豊橋技術科学大学の栗山 繁教授,および山梨大学大学院の大渕竜太郎教授の3名が共著の以下の論文が,同学会で発表された中で最も優秀な論文に与えられる,Best Paper Award(最優秀論文賞)を受賞しました.

  "An Unsupervised Approach for Comparing Styles of Illustrations"

  Takahiko Furuya, Shigeru Kuriyama, and Ryutarou Ohbuchi

Webページ等を作成する際に,文字フォントのスタイル等に加えて,その中で用いるイラストレーションの描画スタイルを統一することは,見かけを良くするために重要なポイントです.この論文は,プレゼンテーションスライドやWebページで用いるイラストレーションを,その内容では無く描画のスタイルで類似比較して検索する手法について述べたものです.描かれた対象の形(犬か,机か)ではなく,描画スタイル(例えば,影絵風,パステルカラーの水彩画風,エッチング風の線画,など)に基づいてイラストレーションの類似比較・検索を行う手法です.これまでの手法と比較してより高い精度で,かつ効率的に,描画スタイルが類似したイラストを検索できることが評価されました.



2015年6月12日金曜日

修士課程修了の平山さんが、人間中心設計推進機構・黒須正明賞を受賞

平成27年5月30日(土)~31日(日)、東海大学高輪キャンパスで開催されたHCD-Netフォーラム2015において、大学院コンピュータ・メディア工学専攻修了(平成19年修了。現在、NRIネットコム株式会社所属)の平山順一さんが機構設立10周年の記念論文賞である「黒須正明賞」の表彰を受けました。本学大学院総合研究部の郷健太郎教授との共同研究です。

平山さんの受賞論文は「紙メディア変換によるWeb デザインのプロトタイプ作業支援システム」(平山順一, 郷健太郎: 人間中心設計, Vol. 4, No. 1, pp. 26-33, 2008)で、コンピュータ・メディア工学専攻在学中に行った研究を発表したものです。ウェブサイトの初期デザイン案を紙に描いて作成し、それをスキャンしてデジタルデータに変換し迅速にウェブサイトを構築するコンセプトについて実証評価した研究です。基礎となるアイデアと支援システムの独創性が評価されました。平山さんは「このような賞を頂き、大変光栄に思います。指導教員の郷健太郎先生をはじめ、論文執筆時に様々な助力をいただいた研究室の皆様にも改めて感謝いたします。今回の受賞を胸に、これからも山梨大学卒業生として普段の業務を通じWeb社会に貢献したいと思います。」と話しています。

なお本賞は、人間中心設計推進機構・機構誌(論文誌)に発表された論文のうち、特に優秀なものを選び表彰することにより、研究発表論文の投稿を奨励し、人間中心設計研究の発展を促進することを目的として設立されたものです。機構設立10周年の記念賞として、過去10年分(第1巻第1号から第10巻第1号)に発表・掲載された原著論文と短報を対象とし、評価値の高い原著論文3件に対して黒須正明賞が授与されました。